古借家建替え実例①
建替え実例Ⅰ ~豊川市~
住宅地として非常に便のよい所に敷地100坪、築30年の長屋が2つ、4世帯の借家が建っていました。家賃はすべて4万5千円。立地の良さから満室で、月々18万円の家賃収入。固定資産税等の経費を差し引いても年間200万円以上の収入源でした。しかし、30年経過した建物であと何年収入があるかは予想がつきます。そこで大家さんが選択したのは建替えでした。
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相談を受けたわれわれがまず考えたのは採算性。現在でもそこそこ収入があるのに、新たな投資をして果たして収支が合うのだろうか。このような場合にわれわれが基準とするのは利回りです。一般的に利回り10%を越えれば、効率がよい活用であると言えます。それをもとに計画を立案しました。
10%の利回りを生み出すプランでは、少しの敷地も無駄には使えません。立地条件をフルに活用したプランを考えました。2階建4戸ではそれだけの利回りにはなりません。敷地に限りがあるので3階建も構想にはありましたが、その場合駐車場がネックになる。1階を駐車場にするプランでは、採算性が落ちる。立地条件がよいといっても、駐車場が必要な土地柄、2階建6戸に決定しました。但し、ファミリータイプだとまだ駐車場が足りない。結局間取りは単身者でも使える1LDKにして、駐車場が少なくて済むようなプランになりました。利回り10%にはわずかに届きませんでしたが、最も有効なプランになったと思います。
建設計画は決定。次は立退き交渉です。入居者の4名はいずれも家族で住んでいて、居住期間は2年から長い方で7年ほど、築年数の経った借家としては比較的長くありませんでした。7月早々からの交渉開始で、まず、退去期限は少し短めですが9月末とした書面を届けました。日をおいて各世帯を訪問し、皆さんの立退くにあたっての要望を聞いてみました。立退きに対して強行に反対される方はいませんでしたが、転居にかかる費用を大家さんに負担して欲しいということでした。当社も入居者さん自身も転居先を探し、10月上旬までに3世帯が引越されましたが、最後の一人がまだ部屋も決まらず残っていました。よくよく話しを聞いてみると、「お金が無い。」とのこと。大家さんの知り合いで、他の入居者さんとは入居の条件も少し違っていたので、ここは大家
さんに出動してもらい解決の道筋を開いていただきました。こうして、交渉を始めて4ヶ月ほどで立退きが完了。入居者の引越費用と転居にあたりかかった費用の一部として、1か月分の家賃を出費することになりました。
いよいよ工事着手です。予定通りに工事は進み、完成までには満室。こうしてこの大家さんの新しいアパート事業が始まりました。
建替え実例Ⅱ ~豊橋市~
これは入居者の立場に立った親切で辛抱強い対応が功を奏した実例です。
修繕するには築年数が経ちすぎている…。家賃は安い…。どうしたものかと大家さんは大変悩んでみえ、建替えを検討中でした。しかし、一番の問題は「立退き」です。家賃が安いうえ入居者が高齢で低所得、しかも7世帯。引越先がなかなか見つからない、立退きに最も手間のかかるケースです。
最初に、「立退きのお知らせ」なる書面(内容は立退きに至った理由や期日など)を大家さんから入居者の方々に渡していただき、その後、当社による立退き交渉が始まりました。まずは各入居者さんへ挨拶回り。われわれが行くと、入居者さんはいろんな愚痴や要望を言ってきます。それをすべて受け入れるわけではないのですが、聞いてあげるのもわれわれの仕事です。

これら7世帯の中で、以前から退去を考えていた方やこの機会に子供と同居することになった方、自分で住替え先を探した方が5世帯。最終的に残った2世帯は共に単身者。60歳代で定職もなく昼間から酒を飲み、周囲に迷惑をかけるような人と、50歳代ですが、体に障害があり満足な仕事も出来ず収入は極めて少ない、このような2名でした。自ら引越先を探す気力や信用もなく、われわれが探すしかありませんでした。収入が少ないうえ満足な保証人もいないため、該当する物件はありません。ここで必要なのは、「われわれの足」です。引っ越すにあたっては、家賃や地区などの希望がありますので、その意を汲んで物件を探しました。希望に近い物件をピックアップし、大家さんへ直接訪問します。そして、いくつかの物件を紹介しますが、条件が合わない等の理由でなかなか決まりません。入居者さんが気に入っても今度は大家さんに断わられるといった具合で困難を極めました。しかし何とか条件の合う物件が見つかり引越も完了。

その間約6ヶ月、その後直ちに解体工事に着手し、2階建6世帯の新たなアパートの完成までに5ヶ月、トータルで11ヶ月でした。じつに大家さんが建替えを決断されてから一年かからず土地を再生することができました。
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さて、この大家さんの懐具合はどうでしょう。現在のアパートには駐車場が必要なため8戸から6戸に減りましたが、家賃収入は約3倍となりました。建設資金は全額借入金ですが、返済金を差し引いても以前の2倍近くの収入になりました。そして、管理も当社に任せていただき安定した経営は続いています。そして、この立退きで立退き料なるものは1円もかかっていません。







